縁日

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2025.08.01 お知らせ

『シシになる。──遠野異界探訪記』刊行記念トークイベント  〜「文化と経済」に向き合う者たちの今〜

 

開催概要

日時:2025年9月6日(土)14時30分〜16時(開場14時)

場所:縁日(一関市赤荻笹谷275)

定員:50名

参加費:1,500円(1ドリンクつき)

◎申込み方法以下のフォームに必要事項をご記入ください
https://forms.gle/bYKbqMXd3EKE6RiW9

◎問合わせ/info@tomikawaya.com(富川屋)

 

概要

ゲスト:蜂谷淳平(株式会社京屋染物店 専務取締役、鹿子躍踊り手・猟師)

縁日では、株式会社京屋染物店の専務取締役であり、鹿子躍の踊り手・猟師としても活動している蜂谷淳平をゲストに迎え、地域文化の継承とその現代的な活用について語り合います。

蜂谷が携わる京屋染物店の取り組みや、遠野の富川屋が展開する活動を例に、地域に根ざした文化を時代や経済とどのように接続していくのか。その試行錯誤の最前線に迫ります。

また、富川岳が書き下ろしたノンフィクション『シシになる。──遠野異界探訪記』では、その挑戦のひとつとしてライブイベント「遠野巡灯篭木」が描かれています。
シシとして舞い、どのように文化を開き、現代に伝えていけるのか。その視点は、縁日の活動にも深く関係しています。

文化と経済、そして地域社会の未来に向けた適切な関係について、現代の岩手に生きる二人がどのように考えているのか、その意義や難しさ、そしてこれから目指すべき方向性を語ります。

ぜひご参加ください。

 

 

富川岳『シシになる。──遠野異界探訪記』(亜紀書房)

東京の広告会社で働いていた著者が、河童やザシキワラシをはじめ妖怪、精霊、神々など…この世ならざる気配に満ちた遠野に導かれるように移住し、いつの間にか400年続く郷土芸能「シシ踊り」の踊り手となって、人から”シシ(獅子)”へとトランスフォームしていく激動のプロセスを描いたノンフィクション。

岡本太郎も目にし、民俗学者・柳田国男を戦慄させた「シシ踊り」。牛の角、龍の鼻、鹿の目を持つ霊獣シシ。人はなぜ獣を被って今も踊り続けるのか、また踊り続けなくてはならないのか。デジタル偏重時代の今、僕は一体何を取り戻そうとしているのか──。その問いはやがて、民俗学の夜明けを告げた歴史的名著『遠野物語』の最終話に秘められた謎をも解き明かしていく。

いつしか周囲に生まれる、奇跡のような出会いと物語——民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行い、いま各界から注目を集める若きプロデューサーが10年にわたるリサーチと実践、そして研究者との協業をもとに熱量を込めて書き下ろした、渾身の商業出版デビュー作。この本を読まずして遠野は語れない。民俗学の聖地に新時代をもたらす物語がいま始まろうとしている。

 

[解題&用語解説]桜井祐(九州産業大学准教授)

[造本設計]吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)

[推薦]森田真生(独立研究者)&ドミニク・チェン(情報学研究者)

[巻末漫画]五十嵐大介(『海獣の子供』『リトル・フォレスト』)

 

出演者プロフィール

富川岳

 

シシ/作家。1987年、新潟県長岡市生まれ。岩手県遠野市在住。都内の広告会社にプロデューサーとして勤務した後、2016年に岩手県遠野市へ移住。恩師との出会いをきっかけに『遠野物語』に戦慄して以来、民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行う。2018年から張山しし踊り(遠野郷早池峰しし踊り張山保存会)に所属。郷土芸能「シシ踊り」に傾倒する日々を送る。2023年『本当にはじめての遠野物語』(遠野出版)、2024年『異界と共に生きる』(生活綴方出版部)、2025年6月『シシになる。──遠野異界探訪記』(亜紀書房)。株式会社富川屋代表、遠野市観光協会理事。遠野文化友の会副会長。

https://www.instagram.com/gaku.tomikawa/

 

蜂谷淳平(株式会社京屋染物店 専務取締役)

株式会社京屋染物店 専務取締役。東北芸術工科大学卒業後、家業である京屋染物店に入社。2019年、自社ブランド『en・nichi』がスタートし、東北の衣服と人の暮らしを紐解きながら、現代の生活に寄り添う服作りを始める。2022年、岩手で害獣駆除された鹿の皮を使ったプロダクト『山ノ頂』をリリース。2023年、ローカルの文化の発信拠点として、岩手県一関市の里山に新拠点『縁日』を構える。舞川鹿子躍と狩猟を実践し、人と自然の共生のあり方を探究する日々を過ごす。

 

宮本拓海(編集者)

1994年生まれ。岩手県奥州市出身。2019年4月から企画・執筆・編集を行うフリーランスとして活動。2025年4月、友人たちとともに奥州市水沢に〈planter〉をオープン。カフェ・シェアオフィスの運営も行っている。将来の夢は、奥田民生のように生きること。